人材争奪戦の新たな切り札

お金がすべてではありません — 優秀な人材を確保・維持するための新しいアピールポイントをご紹介します。

先日発表された WeWork の 2019 年度「グローバルインパクトに関する報告書」 では、WeWork がどのようにして個人・企業のビジネスの繁栄、近隣地域の活性化、そして世界 75 都市の経済成長を支援しているかが明らかになりました。ここでは、WeWork コミュニティのストーリーをいくつかご紹介します。

Essence, the global media agency, was on a tear last year, growing its workforce 40 percent to more than 1,600 employees. With an agency that large, you might expect typically high turnover—but the company, which counts Google, T-Mobile, Target, and NBCUniversal among its clients, managed an employee-retention rate of 80 percent in 2018 amid the rapid changes, says Katie Farber, Essence’s vice president for talent acquisition for North America.

「ここで何が行われているか、あの数字が全てを物語ってくれています。誰もがテクノロジーとの親和性の高い環境で仕事がしたいんです。私たちは高い柔軟性を約束してくれる、様々なデジタルツールを使っていますよ。求職者は、ダイバーシティに対する企業の強いコミットメントにも注目しています。当社では、2025 年までにエグゼクティブ層での男女比を全く同じにすることを誓いました。また、男性、女性、そしてジェンダーノンバイナリの従業員のキャリアを推進するための開発プログラムも始動させ、無意識のバイアスに関する必須トレーニングも導入しています。」

昨年、アメリカの失業率が 過去 50 年で最低レベル を記録し、また解雇されるのではなく、自主的に退職する人の数の方が多い という現在の雇用統計を見ると、Essence の高い従業員定着率がどれほど異例であるかがわかるでしょう。つまり、現在の雇用状況は「売り手市場」であり、競争力を蓄え、従業員が辞めないようにするための手段を考えなければいけないのは雇用主側にある、ということです。

WeWork はこの他にもリクルーターや採用マネジャーなどの人事のプロにコンタクトし、企業が人材の採用や維持活動を強化する際のアドバイスを求めました。その中から選んだ 4 つのヒントがこちらです:

社風 + 価値観 > 給与

これまで企業側は、人材を維持・確保するためには、従業員が自分に対して適正な給料が支払われており、個人としての価値を認められ、自分の今後のキャリア展開について理解し、そして仕事で貢献できていると感じることが重要だった、とエクゼクティブ向けの採用コンサルティング会社であり、また NY の WeWork 54 W 40th St のメンバーでもある JUEL の共同創始者兼マネージングパートナーの Elizabeth Zea さんは言います。

しかし近年、ある別の要件が何よりも重要になってきているというのです — しかも、給与条件より重視されるケースも多いとか。「それは、『この会社のモラルや価値観に共感できているか?』という点です。この 5 つの項目すべてについてきちんと考え抜いている会社なら、人材の流出を抑えることができるでしょう」。

2017 年に Glassdoor が分析した結果によると、どの給与レベルでも、社風や価値観が勤務先での満足度に一番大きな影響を及ぼしており、また LinkedIn の調べによると、アメリカの労働者が職場で直面する問題のランキングでは、給与交渉とメールでのやりとりが同程度(それぞれ 9 位と 10 位を記録)だったことがわかりました。

物理的なスペースがモノを言う

オフィスに足を一歩踏み入れただけで、その会社が何を考えているかがわかるものです。コラボレーションに価値が置かれているか?Slack での永遠に終わらない会話より、実際に顔を合わせたコミュニケーションが奨励されているのか?

「Google を初めて訪れた時、本当にびっくりしましたよ」、と Zea さん。「オフィス空間のそのものが新しい働き方を体現していました。同僚とランダムに出くわす機会、それぞれにかなり趣が異なる会議室、開放的な場所もあればプライベートな空間もある、というように」。

インスピレーションを刺激するワークスペースは、巨大なテック系企業だけのものではありません。「コワーキングスペースは今やどこにでもありますし、スモールビジネスやスタートアップなど、すぐに仕事に取りかかれるような環境が必要とされるところにピンポイントで既製オフィスや文化までを提供しています」、とロンドンの HR Revolution でディレクターを務める Wendy Read さんは言います。

コワーキングスペースはまた、大きな会社に対しても人材確保の面で有利なこともあります:WeWork の「グローバルインパクトに関する報告書」では、エンタープライズメンバーの実に 78% が、WeWork に入居することで人材の確保・維持に役立ったと答えています。

「WeWork に入居したことで、今までリーチできなかったような素晴らしい人材の雇用が実現できました」、と語るのは  Leslie Kurkjian Crowe さん。彼女はアメリカ、イギリス、オランダで合計 5 ヶ所の WeWork ロケーションに展開中のビジネストラベル運営会社 TripActions にてチーフ・ピープル・オフィサーを勤めています。「パロアルトの本社で孤立する代わりに、世界中の都市からベストの人材をリクルートすることが可能になりました」。 

迅速な採用活動で差をつける

「大企業が直面する課題の一つが、ある人材が採用されるまでのスピードに追いついていない、ということです」、と NY を拠点とするデジタル人材エージェンシー、The Hired Guns CEO の Allison Hemming さんは言います。スピードの遅い企業は、従来の「滝型」と呼ばれるアプローチを選び、結果として最後に同じ人材を巡って競合と取り合いになるような状況に陥りがちです。

このようなサイクルを断つ方法として Hemming さんが提案するのが、エンジニアリング用語を借りた「アジャイル型」の採用活動です。ここで企業側が提示する業務内容は、今後 18 ヵ月の間に企業がその人材に求めることを集中的に書き出します。そして、一人の候補者を 5 週間に渡り面接するのではなく、初回の数回の電話インタビューで絞られたファイナリストが採用担当マネジャーと対面するまで、1 週間程度で済ませてしまうのです。

「候補者は、2 度目に面接を受ける相手が、自分が採用された際に上司となる人だと気づきます」と Hemming さん。それが、企業側からの「あなたにコミットしますよ」という姿勢出しにもつながるのだそうです。「その方が、候補者も面接の機会をより真剣に捉えるものです」。

採用活動のブランディング

会社や企業がどんなに素晴らしいことをしていても、それが世にきちんと知られていなければ、優秀な人材を惹きつけることはできません。Read さんは、どの会社も Glassdoor や Yelp などで自社のオンラインでの評判をチェックし、競合と比べて良い評価を受けていることを確認するよう提案しています。

シカゴを拠点とするエクゼクティブ向けのリクルーティング会社 Lucas Group の GM を務める Aram Lulla さんは、採用時のブランディングがもはや定番となりつつある、と指摘しています。企業側は、求人情報や広告、さらには求職者からの問い合わせの返答まで、自社のブランディングと寄り添うものにしなければなりません。最初のやりとりや面接、その後のフォローアップや採用後のオンボーディング、プロフェッショナルなスキル開発についても同じことが言えます。

「その全てが従業員のエクスペリエンスにおいて重要な一部となるのです」、と Lulla さん。「それが、人材やスキルの発掘にも維持にも大きな違いを生むのです」。

この部分に最も長けている企業は、このやり方と非常に真摯に向き合っている、と Read さんは分析しています。「彼らは、まるで周囲の人々が思わず参加したくなるようなサークルかのように自社をアピールするのが上手なんですよ。これを実現するのに、大企業である必要はまったくありません。スモールビジネスやスタートアップなら、彼らのエコシステムをうまく利用して評判を高め、ネットワークを広げ、自社について宣伝していけばいいのですから。」

WeWork offers companies of all sizes space solutions that help solve their biggest business challenges.

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