WeWork のプラベートオフィスを 1 か月無料でお試しになるには、こちらをクリック ( English )してください。 利用規約が適用されます ( English )。
ハイブリッドワークスペースモデルは、リモートワークとオフィス勤務の要素を組み合わせた仕事環境の一種です。典型的なハイブリッドワークスペースでは、従業員の一部または全員が、いつどこで働くかを自由に選べ、自分の時間を在宅勤務とオフィス勤務に分割します。
ハイブリッドワークモデルを採用している企業は、一定の従業員が定期的に出勤する地域にオフィスを 1 つまたは複数持ち、それ以外の従業員はリモートワークまたは在宅勤務を行います。これは、物理的なオフィスを持たず従業員全員がリモートワークを行う完全なリモートワークモデルとは対照的なモデルです。
ハイブリッド環境の運用方法は会社によって異なりますが、常にオフィス勤務をする従業員がいる場合や、数週間単位でスケジュールをずらしてオフィス勤務をするチームがある場合があります。さらに、従業員が出社するのは定期的な対面式での会議の際のみという、ほぼ完全にリモートベースである場合や、ほぼ完全にオフィスベースで、ほんの一握りの従業員やチームがリモートワークをしているという場合もあります。
どのような方法であれ、ハイブリッドワークスペースの目標は、個々の従業員のニーズと、共有された物理的スペースにおけるコラボレーションと生産性の能力のバランスをとることです。この記事では、ハイブリッドワークスペースの利点、より多くの企業がこの働き方に移行している理由、そしてハイブリッドモデルの導入に関する基本的なヒントについてご説明します。
ハイブリッドワークスペースに移転する企業が増えている理由
新型コロナウィルス感染症（COVID-19）の感染拡大が私たちの働き方を一変させて以来、企業は物理的な職場を持つ意味について考え直さざるを得なくなっています。従業員の優先事項は、この 1 年間で大きく変化しました。私たちの一部はオフィスに戻るのに消極的ですが、多くは出社できる日を心待ちにしています。ほとんどの従業員が、9 時から 5 時までという従来の勤務時間は過去の遺物であり、より柔軟なアプローチを取る必要があることに同意しています。
この 1 年は、私たちがどこにいても効果的に作業するためのツール、ソフトウェア、スキルを持っていることを証明しましたが、一方でリモートワークの欠点も強調することになりました。従業員は、孤立したり見落とされたりすることがあります。自宅の技術的な設備が不十分であったり、仕事場が狭かったり、邪魔なものが多かったりする可能性があります。
オフィスへの段階的な復帰は、この強制的な在宅勤務の期間から得た教訓によって形作られることになるでしょう。従業員は、いつどこで仕事するかを選択したいと考えています。彼らは忙しい通勤を避け、家族や友人とより多くの時間を過ごしたい ( English )と考えています。また、同僚と実際に会い、間に合わせに代用しているダイニングテーブルのデスクではない物理的なスペースで、同じ目標に向かって一緒に作業したいと考えています。
これらの要因すべてによって、ハイブリッドワークスペースが注目されることになりました。これは、企業が物理的な本社から切り離すことを目的としたリモートワークとオフィス勤務の融合で、従業員が希望するなら本社に出社して働く自由も残されます。
雇用主にとってハイブリッドワークスペースは、既存のオフィスのレイアウトを設計し直し、さらに遠くの新しい人材を引き付け、従業員の多様性を高める機会となります ( English )。企業も、リモートワークが従業員の満足感と生産性に良い影響を与えることに気づきました。ハイブリッド環境は、その良い影響を長期的に維持する方法です。
従業員がハイブリッドワークスペースを好む理由
感染症の流行前にも、従業員は職場の柔軟性 ( English )を求めるようになってきていました。ミレニアル世代の 10 人中 9 人 が、給与よりもどこでいつ働くかを選択できる自由を持つことの方が重要としています。これは、私たちが仕事とそれがどのように行われるべきかについての考え方の変化を反映しており、さらに若い従業員を対象に調査するとこの傾向は変わります。
Z 世代が労働人口を支配するのもそう遠いことではありません。2020 年に実施されたセールスフォース社の調査で、このグループでは、在宅勤務だけではなく自宅とオフィスの間で勤務時間を分割したいという要望が高まっていることが示されました。社会人としてのキャリアをスタートさせたばかりの従業員にとって、オフィスはより重要なものです。オフィスは、社交活動、人脈作り、コラボレーションの場とみなされています。出社する頻度を選べることも重要ですが、Z 世代はミレニアル世代の従業員よりも在宅勤務への関心が低いことがデータで示されています。
ハイブリッドワークスペースを優先するというこのシフトと完全なリモートワークからの乖離は、いくつかの要因によって説明できます。一般的に考えて、電源と Wi-Fi 環境さえあればどこからでも仕事ができます。クラウドベースのソフトウェアにより、距離を問わず安定して共同作業ができるようになりました。さらに、ワークライフバランス ( English )がますます注目されるようになり、私たちは個人の生活に合わせて仕事のスケジュールを組むようになりました。これは今までとは逆の現象です。
しかし、すべての従業員に完全な在宅勤務ができるわけではありません。若い従業員は、快適なオフィスを作るためのスペースが自宅になかったり、両親やルームメイトと同居していたりする場合があります。彼らは特に、同僚との関係を築き、新しいスキルを習得し、意見や指示を仰ぐことのできる、同僚との対面時間 ( English )を重視します。
ハイブリッド環境では、柔軟性のある働き方 ( English )のメリットは、物理的な本社を持つことの利点と並行しています。このパンデミックは既存の傾向を加速し、労働力の分散が可能であることを証明しましたが、それはまた、完全なリモートワークモデルの欠点を強調することにもなりました。従業員、特に社会人としてのキャリアをスタートさせたばかりの従業員は、両モデルの長所を求めています。
ハイブリッドワークスペースを導入するには
ハイブリッドワークスペースへの移行とは、企業のプロセスを完全に構成し直し、どこで活用されていようとも確実に機能することを意味します。これは、ビジネスが成し遂げなければならない最も困難な課題のひとつで、その課題へのアプローチの仕方はビジネスの規模と形状によって異なります。
貴社のような経営方針を持つ会社が、ハイブリッドまたはリモートでの働き方に移行した経緯をご覧になり、その過程でこうした企業が得た教訓と過ちにご注目ください。計画を立てる際に覚えておいていただきたい一般的なアイデアをご紹介します。
従業員が実際に望んでいることを尋ねる
すべての従業員が同じことを望んでいるわけではありません。優先事項はそれぞれ異なります。ハイブリッドワークスペースを成功させるには、ビジネスのさまざまな場面で働く従業員のフィードバックが必要です。チームにアンケート調査を実施し、その回答をもとに計画しましょう。職場に加えることができる変更の種類について現実的に対応し、従業員の懸念や要求を聞く意思があることを示します。
適度な量のオプションを提供する
従業員に、主にオフィスを拠点とするもの、主に在宅勤務をするもの、そしてその中間にあたるものというニ、三種類のオプションを提供します。あまり頻繁すぎない程度に、優先事項を変える自由を与えます。こうすることで、事前に計画を立て、誰がいつどこにいるのかを確実に把握できるため、リソースをより効果的に割り当てられるようになります。
テクノロジーを取り入れる
リモートワークを強化するためのソフトウェアが、ハイブリッドワークスペースをスムーズに機能させるのにも中心的な役割を担います。クラウドベースの生産性ソフトウェアとビデオ会議ツール ( English )を活用して、リモートワークの従業員とオフィス勤務の従業員に均等な機会の場を作り出します。
誰もがリモートワークに必要なハードウェアにアクセスできるようにします。オフィスでのみ行える日常的なタスクを特定し、その理由を検討し、代替ソリューションを探します。従業員はオフィスにいなくても自身の仕事を十分できるはずです。理想的なハイブリッドワークスペースでは、オフィスが一夜にして無くなってしまっても、従業員は自身の仕事を遂行できるべきです。
また、従業員が能力を発揮するのに必要なリソースや情報に簡単にアクセスできるようにすることも重要です。顧客との会議から廊下での立ち話まで、あらゆる詳細をすべて記録して、すべての従業員が最新情報を入手でき、同じ状態にいられるようにします。
企業文化を維持する
企業文化を定着させるのは簡単ではありません。企業理念や指針などは企業が作り出すことができますが、職場の文化 ( English )は従業員同士の交流から自然に発生します。非公式のオンラインでの交流イベントを開催したり、リモートワークにあたる従業員にオフィスでの社会的つながりを提供できるバーチャルタウンホールを作ったりして、休憩室でのちょっとした交流の代わりとして活用します。
リモートワークにあたる従業員が、オフィス業務の従業員と完全に同じような経験をしていると感じられるようにします。オフィス勤務の従業員だけが恩恵を受けられるような特典は見直すべきです。たとえば、従業員が食堂でコーヒーや軽食を無制限に楽しむことができる場合、リモートワーカーに無料のコーヒーサブスクリプションや食事サービスを提供するといったことが考えられます。
対面での企業文化をリモートまたはハイブリッドの文化に変換することは簡単ではありません。会社の価値観を決定することから着手し、それを文章にしてあらゆる方法によって促進する必要があります。
求人情報をリモートにする
ハイブリッドワークスペースが真に試されるのは、新しい従業員をどのように採用するかです。できる限り、求人情報を場所にとらわれないものにします。オフィスからの距離にかかわらず応募者をサポートする新しい面接と採用プロセスを開発し、会議や社交イベントのためにオフィスに出張するために必要なリソースと機会を提供します。
ソーシャルディスタンスを取り入れたオフィスのレイアウトを作成する
オフィス勤務にあたる従業員の数が少なければ、従業員の安全のために最適化されたレイアウトをより簡単に実行できます。これからどれほどの間ソーシャルディスタンス ( English )を維持していかなければならないかが不明であるため、この機会を利用して職場の密度を下げ、オフィスの周りに共用のコミュニティ型ワークスペースを作ります。ワークステーション間に十分なパーソナルスペースを取り、従業員を安全にビルの周囲に導くための一方通行システムを設計します。
見えない人を見落とさない
リモートワーカーはオフィス勤務の同僚よりも目立たないため、昇進やその他の機会で見落とされる危険性が高くなります。この自然な偏りを認識し、意思決定における公平性と平等を確保するための措置を講じます。
リモートワーカーをサポートし、常に目を配るようにマネージャーを訓練し、可能な限り公平な機会を提供できるように採用プロセスを適応させ、リモートワークの従業員に単に同じ室内にいないというだけで仕事とキャリア上の不利益を被っていると思わせないようにします。
WeWork が支援するハイブリッドワークスペースへの移行
ハイブリッドワークスペースの基本原則は、従業員がどこにいても、最高の仕事ができるようにすることです。WeWork のオフィスは柔軟性を重視して設計されており ( English )、よりダイナミックな働き方を取り入れるのに役立ちます。リモートチーム用のサテライトオフィスを立ち上げる予定でも、会社のニーズの変化に合わせてすばやく拡張できるワークスペースに移行する場合でも、WeWork はお客様のビジネス目標をサポートするインスピレーションと適応性に優れたワークスペースを提供します ( English )。
専用デスクとプライベートオフィスは、リモートワーカーがオフィス勤務の同僚とのつながりを感じるのに役立ちます。邪魔が入らない環境、洗練された会議室、高速 Wi-Fi、ビジネスに適した施設・設備によって、チームメンバーは、距離にかかわらず生産性とエンゲージメントコラボレーションを維持するためのツールを手に入れることができます。
WeWork All Access や WeWork On Demand などのサービスでは、さらに高い柔軟性が提供され、世界中の主要都市のワークスペースや会議室にアクセスできるようになります。
ハイブリッドモデルを成功させるには、誰も取り残してはなりません。新しい戦略に対応する柔軟なワークスペースは、移行の重要な要素であり、リーダーが従業員のために適切な意思決定を行うために必要な安心感を提供します。ビジネスの運営方法を変えるには課題が伴いますが、持続可能、生産的、インクルーシブな職場文化を実現できる可能性はきわめて高くなります。
Steve Hogarty 氏は、ロンドンを拠点とするライター兼ジャーナリストです。 City AM 新聞で旅行記事の編集者として、City AM マガジンでは編集局次長として働いており、テクノロジー、旅行、エンターテイメントに焦点を当てています。