パンデミックは人々の働き方を大きく変えましたが、組織は考え抜かれた拡張性の高い職場復帰計画を実行に移すのに、いまだに奔走しています。4 月に LivePerson に入社したとき、私の目標は、従業員にもっと思いやりと配慮のある体験を提供できるように、企業文化を進化させることでした。その第一歩は、従業員を新型コロナウイルス感染症のロックダウン状態から脱却させ、健康と安全を最優先した物理的な共有ワークスペースを導入することでした。
私が入社して間もない頃、モダンワークスペース担当マネージャーで、私のチームリーダーでもあるマーリーン・カッセンスがこんなアイデアを提案してきました。「従業員が好きな場所で仕事をできるようにしましょう。自宅からでも、世界中に何百とある WeWork ロケーションからでも」。パンデミックが始まったとき、弊社ではすでにリモートワークに切り替えていました。マーリーンのアイデアは、安全な職場復帰を世界規模で進めるきっかけとなりました。
当社は高い成長が見込まれており、従来型の不動産の選択肢も検討しましたが、最終的には WeWork を活用したフレキシブルな不動産を選択しました。WeWork なら、ロケーションの柔軟性、アメニティ、全体的な職場環境の面から、従業員に最も適していると判断したのです。WeWork と提携すれば、世界中に拠点を広げることができると私は考えました。WeWork All Access と WeWork の専用オフィスを組み合わせたことで、マーリーンのアイデアは実現し、インスピレーションにあふれたフル装備のスペースで仕事をするという選択肢を従業員に提供できました。それと同時に、当社の成長に合わせて必要に応じてスケールアップできる柔軟性も手に入れることができました。
職場復帰プレイブックを作成
このような新しい働き方を模索する中で、私たちは職場復帰プレイブックを作成しました。シアトル、ロンドン、ヘルズリヤ(近日入居予定)にある当社の複合賃貸オフィスや、WeWork 125 W 25th St の専用スペースにある弊社のニューヨーク本社で活用しています。また、1,300 人を超える従業員が世界中で利用できる WeWork All Access パスも併用しています。そのおかげで、従業員に柔軟性を提供するだけでなく、積極的な採用目標に合わせて規模を拡大することができます。
職場復帰プレイブックの構成は、以下の通りです。
1. 人を第一に考えた企画とリサーチ
チーフピープルオフィサーである私にとって、思いやりを持って指揮を執ることは非常に重要なことです。パンデミックの期間中に従業員のニーズを把握するために社内調査を行ったところ、多くの従業員がリモート勤務を高く評価し、パフォーマンスを十分に発揮していることがわかりました。しかし、同時に、数か月もの間、同僚たちと会えなかったことで、多くの従業員が、廊下での雑談、コラボレーションセッション、コーヒータイム、オフィスランチ、ハッピーアワーなどを恋しく思っていることもわかりました。つまり、従業員たちは互いを恋しがり、時にはオフィスに出勤したいと思っていたのです。
調査対象者の 39 %が週に 2〜3 回、34 %が月に 2〜3 回は出勤したいと回答しました。そこで、柔軟なワークスペースソリューションをグローバルに展開した際、従業員に、自分のスケジュールに合わせて最も都合のいい場所に出勤し、共同作業をしたり、コミュニティを構築 ( English )したりするように奨励しました。彼らには「オフィスに出社しなければならない」ではなく、「オフィスに出社することができる」というように捉えてほしかったのです。強制的に出社させるのではなく、従業員に出社のインセンティブを与えることは、確かに会社の創造性が問われます。
現在、従業員は専用オフィスに出社し、同僚と交流したり、シニアリーダーと話したり、社内コーチのティム・ストーリィと直接やりとりしたりすることができます。
2. 柔軟性を確保して成長に備える
私たちは採用計画を見直し、どのように規模を拡大できるかブレインストーミングを行いました。2022 年は、新規採用者のためにもっと多くの物理的スペースが必要となります。現在、弊社では 700 以上の職種を募集しています。優秀な人材を集めるためには ( English )、柔軟性を提供できなけければならないと認識しています。候補者の居住地は一切問いません。グローバルな労働力の中で競争するためには、才能を育て、成長できる新しい機会を提供して、弊社の企業文化をさらに深化させる必要があります。
3. 安全性と配慮の追加
安全は職場復帰戦略の基本です。そのため、従業員が自分自身や同僚、家族の安全を守れるように自己診断ツールを提供しています。当社独自の BELLA Health™ アプリは、会話型 AI を使用して、FDA 認可の検査を従業員が自分で実施でき、必要に応じてライブサポートにメッセージを送信することができます。BELLA Health は自分で簡単に検査ができるため、従業員の職場復帰をサポートする完璧なツールです。
こうした状況の中、私たちはニューヨーク、シアトル、ロンドンにある WeWork オフィスで「職場復帰を祝う日」を設け、共に過ごせる喜びを祝いました。スピーチ、ケーキ、シャンパンでの乾杯など、再会を祝う感動的な一日となりました。
職場復帰計画を策定する際のポイント
安全な職場復帰に対する最適なソリューションは、ビジネスの性質によって異なる場合があります。ここでは、業界を問わず、あらゆる会社に役立てていただけるいくつかのステップをご紹介します。
- 従業員アンケートを実施し、ワークスペースに関する固有のニーズを正確に把握する。
- 回答をもとに、従業員の希望とビジネスニーズを満たすプランを策定する。職場への物理的な復帰が想定される場合、自社の立地、柔軟性へのニーズ、雇用予測などに基づいて、最適なワークスペースの選択肢を検討する。
- 職場復帰戦略には従業員の安全性を第一に据え、計画について十分にコミュニケーションをとる。
- 最後に、チーム内に共通する傾向や好みがある場合は、それを組み込むことで、最も効果的な職場復帰プレイブックを構築できる。
弊社では、配慮と思いやりをもって導くことで、従業員が最大の力を発揮できる環境作りを約束しています。従業員の声に耳を傾け、学んだことで、この新しいアプローチにたどりつきました。私たちは WeWork と提携し、従業員に柔軟な働き方の選択肢を提供しています。これにより、従来の出勤スタイルに革新をもたらし、他では見られないような、誰もがさまざまな働き方を試すことができるようになりました。どのような人材戦略を採用するにしても、この異常なまでの不確実性の時代には、並々ならぬ思いやりが必要だと私は確信しています。
モニカ・プール・ノックスは、LivePerson のグローバル人事戦略責任者として、リーダーシップ開発、組織効果、人材マネジメント、ラーニング、トータルリワード、人材獲得、ピープルオペレーション、DEI、モダンワークスペースなどを主導しています。思いやりと倫理的な AI を LivePerson の文化的基盤として位置付け、社内全体に積極的に取り入れることに注力しています。ノックスは、これまでに数々の優良企業で、世界一流の人材を採用し、育成し、維持するための人事組織や戦略を主導してきました。
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