Dialpad は、電話、ビデオ会議、メッセージングなど、さまざまなチャネルを通じて発生する社内外のコミュニケーションを 1 つのアプリで簡単に実現するクラウド型コミュニケーションプラットフォームです。このプラットフォームの特徴は、内臓された AI です。これにより、リアルタイムで議事録を作成し、アクションを記録し、さらに会議要旨も自動で生成できるため、参加者はメモを取ることではなく会議の内容に集中でき、企業は会議の成果を最大限に高めることができます。
2011 年に設立された同社は、顧客企業だけでなく、自社従業員のワークスペースや働きやすさにもこだわっています。2017 年、わずか 1 室だったオフィスは、その後、世界中に約 1,090 人の従業員を抱えるまでに成長しました。同社は、ロンドン、フェニックス、カリフォルニア州サンラモン、サンフランシスコ、東京、シドニー、ベンガルール(インド)の WeWork ビルにオフィスを構え、さらに WeWork All Access パスも支給しているため、従業員は数百の WeWork ビルで働くことができます。これらはすべて、Dialpad が創立当初から掲げている「ハイブリッドワーク哲学」に基づき形成されている「相互につながったコミュニティ」の一環です。
複数のロケーションをまたいでコラボレーションを行うことは、同社の DNA の一部となっています。パンデミックの期間は、「とにかく勢いを加速させる必要があり、私たちはそれを実行しました」と Dialpad の最高人事責任者、Tasha Liniger 氏は言います。
課題:優れた人材を獲得するために、国境を越えた採用に挑む
Dialpad は、世界のどこであろうとも、最高の人材を積極的に採用してきました。同社には小規模ハブが多数あり、従業員はそこから働くことができるため、未開拓の市場に投資し、財政的な責任を果たしつつ、優秀な人材を採用する、というスタイルを目指したのです。一方で、リモート勤務を実践するグローバル企業ならではの課題もありました。世界各地に散らばった小規模ハブに企業文化を浸透させることは、1 か所に拠点を集中させた場合よりも困難が伴います。それがパンデミック期間であればなおさらです。
従業員数が急速に増える中で、マネージャーやコミュニティへの「帰属意識」を高めることは、Dialpad の優先事項であり、大きな課題でもありました。毎日同じ場所で勤務していない場合、会社は従業員に対し、職場での楽しい人間関係を有機的に生み出すことを期待できません。パンデミックの期間中は、従業員が一緒に過ごす時間もさらに減りました。
WeWork のおかげで、市場やさまざまな機会の変化に応じて柔軟に、少ない負担で、しかも迅速に対応できます。
Dialpad 最高人事責任者 Tasha Liniger 氏
しかし、そうした Dialpad の企業文化こそ同社の真髄であり、従業員が同社を選ぶ理由もそこにあります。彼らは自分の仕事を愛し、共に働く仲間を愛しています、と Liniger 氏は述べます。そのため、同社は従業員をできる限りサポートし、勤務場所にかかわらず、彼らが安心して働け、生産性を上げられるような環境づくりをする必要がありました。
「会社としての主な目的は、在宅勤務以外の選択肢を用意することです」と Liniger 氏は言います。「現時点でまだオフィスのない地域で働く Dialers(Dialpad 従業員)が自宅以外での勤務を希望する場合は、WeWork All Access のパスを支給します。そうすれば、彼らもコミュニティの一員でいられます。
誰もが同じ理由で、同じ時間にオフィスにいる必要はありません。同社では、従業員がオフィスにいる時間を最大限に活用し、役割や勤続年数に応じてチームメンバーに適切な体験をさせることを常に考えています。中には、オフィスでより多くの時間を過ごす必要のある役割もあります。たとえば、セールスエンジニアや営業担当との時間が増えることで競争心が芽生えたり、仲間と一緒に仕事をするのが好きだったり、入社 1 年目でじっくりと仕事に取り組みたいと考えていたりするなどです。一方で、個別での業務が多い従業員であれば、主にチームビルディングやブレインストーミングなどのグループ活動でオフィスを利用することになるでしょう。
ソリューション:柔軟な雇用モデルを促進するオフィススペース
2017 年以降、Dialpad は WeWork のワークスペースソリューションを活用することで、人材の確保と定着に注力できるようになりました。この戦略は、人材獲得競争が激化している昨今、これまで以上に重要となります。インド、日本、オーストラリア、イギリス、およびアメリカ(3 か所)にある同社のオフィスは、すべて WeWork ビルに入っています。
新たな市場に進出する際も、Dialpad は海外の商業用不動産を探すのに手間取ることはありません。WeWork を最大限に活用し、新規採用者のためのオフィス、会議室、デスクを確保します。もし、ある場所に今後 12 か月から 18 か月以内に採用できる優秀な人材が揃っていて、彼らが Dialpad の社風にマッチしていて、しかも利用可能な WeWork ビルがあれば、そこに新しいオフィスを開設します、と Liniger 氏は言います。
「私たちが拡大を続けられる一因は、柔軟性です。真に優秀な人材であれば、ハブの近くに住んでいない人でも少人数を雇い、WeWork パスを支給し、私たちのコミュニティの一員になってもらうことができます」と Liniger 氏は言います。
結果:社員のエンゲージメントを高める企業文化
Dialpad が成長を遂げるのに伴い、人材のニーズも高まっています。そこで同社では WeWork ロケーションを利用し、従業員同士が顔を合わせる場を提供しています。
「WeWork をはじめとする外部企業を活用したことで、グローバル展開のための参入障壁が変わり、私たちは新しい人材を採用し、世界のどこでも素晴らしい従業員体験を提供できるようになりました」と Liniger 氏は言います。「WeWork のおかげで、柔軟な雇用モデルを構築することができました」。
従業員がオフィスにいる時間を規定し、その時間に合わせて適切な対面でのやりとりを発生させることで、Dialpad は自社文化の核である「つながり」と「帰属意識」を生み出し、維持することができます。
「WeWork のおかげで、市場やさまざまな機会の変化に応じて柔軟に、少ない負担で、しかも迅速に対応できます」と Liniger 氏は言い、こう続けています。これこそが弊社の起爆剤の 1 つであり、そのおかげで、競合他社よりもはるかに早い成長を遂げているのです。まさに WeWork とのパートナーシップがもたらす大きな価値の 1 つです」。
Andrea Murad 氏は、物語性を重視するライターです。主にビジネス、金融、テクノロジーの分野をカバーし、BBC、The Real Deal、Global Finance 誌などに寄稿しています。
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